今年で5年目の庭のティーツリーの木が、初めて満開の花を咲かせてくれました。
ティーツリーは、アロマテラピーの世界では精油として使うことが多いですが、アロマセラピストでも、生のティーツリーを実際に見たり、香ったりしたことがないという方も少なくありません。
今回は、我が家のティーツリーが満開になってくれたので、じっくり観察することと、ティーツリーをフレッシュハーブとして使うことなども含めて、ティーツリーについて取り上げてみたいと思います。
【もくじ】
- ティーツリーとは
- ティーツリーの歴史と名前の由来
- ティーツリーを観察してみる
- ティーツリーの花弁にクローズアップ
- ティーツリーを精油(エッセンシャルオイル)として使う
- 梅雨時期にはオススメのティーツリー
- ティーツリーをフレッシュハーブとして使う
- ティーツリーの育て方
- まとめ
ティーツリーとは
ティーツリー(ティートリー、ティートゥリーと表示されている場合もある)
- 学名 : Melaleuca alternifolia
- 科名 : フトモモ科
- 原産地 :オーストラリア
- 使用部位:葉部
- 作用:抗菌、抗真菌、抗ウイルス、消炎、鎮痛
- 適応:風邪や気管支炎、インフルエンザ、皮膚炎、吹き出物、にきび
フトモモ科の植物には、同じくオーストラリアが原産のユーカリ、マートル(ギンバイカ)、クローブ(チョウジ)などがあります。同じメラレウカの近種としてニアウリやカユプテなども精油として使われていますね。
また、時々見かける、庭によく植えられているブラシノキは赤色のティーツリーと似たような形状の花が咲きますね。
そのほか、グァバ、フトモモ、レンブ、フェイジョアなどがあります。
ティーツリーの歴史と名前の由来
ティーツリーは、オーストラリアの先住民アボリジニが、古くから葉を噛んで、咳や喉の痛みを和らげたり、呼吸器の病気を治療したり、また、お茶として煎じて飲み、体の不調を改善したり、怪我をしたとき、皮膚疾患などにも使っていました。
1770年、英国の海洋探検家、ジェームズ・クック船長と乗組員たちが、初めて、未知の国オーストラリア南東部に到達しました。
そのとき、アボリジニたちが、槍型の細い葉をすりつぶして煎じ、お茶のような温かい飲み物を作っていることを知り、クック船長が、ティーツリー(tea tree)と名付けて、その後、ヨーロッパでも広がっていきました。
参考:メディカルハーブ事典
ティーツリーを観察してみる
我が家のティーツリーを植えたのは、ちょうど5年前の4月ごろ。50センチぐらいの鉢を購入しました。それから3年後に、初めて花が1つ付きました。
これがその写真です。インスタに上げていたものですね。
すっごく可愛らしくて、たくさん咲くのを楽しみにしていたのですが、そのあと、2年は一向に咲かず、どんどん縦に成長していきました。
そして今年、こんなにたくさんの花をつけてくれました。
今では、5、6メートルぐらいになっているでしょうか。幹が細いので、途中、台風で折れてしまったこともあります。
ティーツリーの花は、まるでコップを洗うブラシに似ています。ブラシノキと言われる同じフトモモ科の植物の花もそうですね。
ほとんどが白い花のようですが、他にも黄色い花もあるそうですが、私は実際には見たことがありませんので詳しくはわかりません。
1ヶ月ほど前に、花芽が葉先についていることも気づかずに、少し形を整えるために、夫に剪定をしてもらいました。意外とたくさん剪定できたので、職場で蒸留して使ってもらうことにしました。
そのときのことを書いている記事がこちらです。
実際に、ティーツリーの花芽を初めて見たので、これが本当にそうなのかよくわからなかったので、家の本やネットで調べてみたのですが、あまり記載されていませんでした。もし、私と同じような方がいたら、参考にしていただければいいなと思いました。
これが花芽です。ティーツリーを植えているのが庭の南側。日照や高さの関係で、どうしてもクリアに撮るのがむずかしくて。スマホのみの撮影なのですが、いいカメラだと綺麗に取れるのかもしれませんね。
ティーツリーの花弁にクローズアップ
さて、花にクローズアップして観察していきたいと思います。このブラシのような花。花弁がひと固まりでわかりにくいんですが、
ひとつの白い小さな蕾から、いくつかの花弁がでているようです。
蕾から、今にも咲こうとしているところですね。かわいいなあ〜^^
さらに、よーく花を観察してみると、ひとつの蕾から、5枚?5本?の花弁が出ていますね。なんというか、白い羽根がたくさん付いている扇子のようです(≧∇≦)
ひとつ取って見てみました。こんな感じになってます。これがたくさん集まって
こんな風に見えるんですね〜。そして、ブラシの先からも、また細い葉が続いているんです。なんともユニークな花ですね。
このあと、ティーツリーは、どう花を終わらせていくのか、それもしっかり観察したいと思います。また楽しみですね。
ティーツリーを精油(エッセンシャルオイル)として使う
ティーツリーは、香りの成分である精油を水蒸気蒸留で抽出してエッセンシャルオイルとして使われています。あるいは、その蒸留の際に出来る芳香蒸留水もよく使われています。
私はアロマテラピーを学び始めた頃は、実はティーツリーの精油の香りがあまり好きではありませんでした。でも、ティーツリーの植物そのものの香りを知ってから、とても好きになりました。実際のティーツリーの葉をもんだときの香りは、精油の瓶から香る印象よりも優しくてスッキリした香りです。瓶の中の精油は、かなり濃縮されたものです。使用する場合は必ず希釈して使うので、優しい香りになります。ティーツリーはとても役立つ精油のひとつでさまざまな場面で使うことが多いですね。
私は、アロマスプレーでよく使います。抗菌作用にすぐれているので、風邪予防などで、ユーカリ精油などとブレンドしたり、トイレのアロマスプレーとしても使います。その他、手作りニキビにもいいので、化粧水に少しブレンドしたり、デオドラント用にも使います。
〜参考文献から〜
「1920年代にティーツリーの精油に強力な抗菌作用があることが研究でわかってからは、広く使われるようになり、第二次世界大戦中も傷の洗浄や外科手術の切開時にも使われていた」ようです。
「1940年代になり、抗生物質が使われるようになってからは、医療にティーツリーを使うことがなくまってきた。しかし、抗生物質に耐性を持つ菌が出てくると、ふたたび、ティーツリーのもつ、強力な抗細菌作用、抗真菌作用に注目されるようになった。」
ハーブ療法としては、皮膚の感染予防や、にきび、おでき、水虫などにも使われたり、歯周病などにも効果があるとされています。また、実際に、市販のクリームや軟膏、石鹸、シャンプー、歯磨き粉などの身近な商品にも使用されています。
〜参考文献ここまで〜
参考: メディカルハーブ事典
梅雨時期にはオススメのティーツリー
じめじめした梅雨時期には湿気が多いので、カビの原因があちこちに潜んでいるかもしれません。さきほども書いたように、ティーツリーの強力な抗細菌作用、抗真菌作用を活用したいですね。
- 精油を使う場合・・・バケツに水をたっぷり入れて、ティーツリーの精油を2、3滴ほどたらして、よくかき混ぜてから雑巾やタオルをつけて絞って拭き掃除をしましょう。ディフューザーでアロマを香らせて芳香浴もいいですね。
- ハーブを使う場合・・・お湯をわかしてティーツリーの枝をカットして煮出して香りを部屋に広げて空気清浄したあとは、煮出したお湯を雑巾やタオルに含ませて拭き掃除です。(火傷に気をつけましょう)
ティーツリーをフレッシュハーブとして使う
私がティーツリーのフレッシュハーブをよく使うのは、冬。
ダルマ型のストーブに蒸気専用のやかんを置くのですが、そこにティーツリーの葉を入れます。そうすると、ティーツリーの香りが部屋全体に広がってがとても良い香りになります。
時には、サイプレスの葉も合わせて入れたりもします。部屋の浄化になり、インフルエンザ予防や風邪予防にもいいですよ。
その煮出したお湯を、お風呂の湯船にも少し足すと、香りがとてもいいんです。
あとは、リースにもいいのではと思いますね。他のハーブの脇役でティーツリーは使ったことがありますが、そのときは、花はない冬場でした。あまりメインでは使ったことがないです。一度作ってみましょう。
ティーツリーのフレッシュハーブは、料理やハーブティーには使いません。一度、他のハーブとあわせて、ハーブティーに少しだけティーツリーの葉も入れてみたのですが、あまり美味しくなかったですね。他のハーブとの相性もあまりよくなかったのです。ティーツリーが主張してくる感じで。
オーストラリアの原住民のアボリジニは、お茶として飲んでいたようですが、私が想像するには、他の国との交流もまだないオーストラリアの島で、薬がなかった時代です。美味しいお茶として飲んでいたのか?薬として飲んでいたのか?
今の私たちの周りには、それよりも美味しいフレッシュハーブがあるので、あえて飲んだり食べたりしなくてもいいのではと思います。
動画にもまとめてみました。ご参考になさってください。これは強剪定したときのものです。
ティーツリーの育て方
実際にティーツリーを育ててみての私の見解です。一般的に書かれていることとは少し違うこともあります。
- ティーツリーは、5M〜8Mぐらいになる潅木で常緑樹。
- 「耐寒性が弱い」と書かれていることが多いですが、私の住んでいる地域は近畿でもどちらかというと北部にあたります。冬には雪が多い年は塀の上などに、多くて30センチほど積もることがあります。道路はすぐに溶けるぐらい。ここでも元気に育っています。
- ここでは、花はちょうど今ごろの6月ごろに咲いています。2年前もそのころでした。当時は1輪だけでしたが。笑
- 日当たりはとてもよい場所に植えています。
- 水はけのよい土を好むと、よく書かれていますが、我が家の庭は水はけが悪い方です。なので、タイムやセージなどは、あまり勢いよくは育ってくれないんですよね。余談ですが。
- ティーツリーは、オーストラリアでは湿地帯や沼地に育っていることが多いようですので、うちの土が合っているのかもしれませんね。
- そんな湿地帯に生息するために、ティーツリーには、植物として自らを守るために、抗菌作用、抗真菌作用などが必要なのでしょう。私たちもその恩恵を受けているということです。
- 害虫の心配はほとんどありません。
ティーツリーを育ててみたい方や精油を使ってみたい方はご参考までに。
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その他参考:
オーストラリア アボリジニの聖地に息づく 神秘のハーブたち|Herb Travel 佐々木 薫ハーブ紀行|世界のパートナーファーム|生活の木ライブラリー|ハーブとアロマテラピー専門店 生活の木
まとめ
アロマに興味がある人、ハーブに興味がある人、また、ガーデニングに興味がある人なら、一度は聞いたことがあるティーツリーについて、我が家のティーツリー満開を記念して記事にまとめてみました。
さて、このあと、どのように花が終わるのかもしっかり観察していきたいと思います。
今回も長くなりましたが、最後までお付き合いくださってありがとうございました。
応援していただけると嬉しいです(^ ^)
いつもありがとうございます!
ティーツリーについての記事